オオタデザインオフィスがお手伝いさせて頂いた個人住宅・施設などの実績をご紹介します。
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宝塚市逆瀬台の家 | |
「光あふれる家」
数十年前に住宅開発されたこの地域は、ゆったりとした道幅と、各々の家が広めの敷地を持つ、閑静な住宅地です。山の斜面を開発したからか、それぞれの敷地が棚地状に緩やかに下っていきます。今回の敷地はその中の一区画であり、様々な自然要素が取り込める可能性のある敷地でした。
計画の取り掛かりとして、最低2台分の駐車場の確保が要望にありました。駅から少し離れていることもあり、近隣の家も駐車場は開発のときから確保されていますが、当時の社会通念からか1台分の駐車場がほとんどです。
施主である旦那さんと奥さんの両方が運転をされるので、今回は2台分を要望されました。しかし問題はそのレイアウトでした。前面道路が傾斜していることや、その為に造成工事をするための予算の捻出が難しいかったので、最終的に建物を南東側に寄せ、空いたスペースにL字型に駐車場をレイアウトしました。結果的には、来客があった時になどにもう一台停める事ができるだけの、計3台分のスペースが確保できました。
この建物配置が決まった上で、次は内部の計画に取り掛かりました。
上記でも書いたように棚地状の敷地であることから、2階からの眺望がよく、光や風といった自然要素も取り入れやすいので、メインとなるLDKは2階に配置しました。その生活空間の中に家事動線を、練りこんでいきます。そこで、気をつけたのは「動線に回遊性を持たせること」でした。行き止まりを少なくすることで、動線がスムーズになり、他の家族の動線との衝突も少なくなります。
これを元に浴室や脱衣室、さらに家族全員の服がまとめられるクローゼット、バルコニーを配置しました。(バルコニーは近隣の建物と建物の間に配置することで、十分な光と風が入り、尚且つプライバシーを保つこともできました。)
脱衣室から、クローゼット、パントリーを抜けるとすぐにバルコニーがあるので、洋服がすぐに干せ、取り入れの時はハンガーのままクローゼットに掛けてしまえます。パントリー横はすぐにキッチンなので、朝の忙しいときの動線がコンパクトに収まりました。
次にLDKのデザインに入ります。
LDK一体の空間とし、スタディーカウンターや家事カウンターも配備しています。2階LDKである事をいかして、天井高さを2.8mとすることで広々とした空間となりました。
建物東側に眺望や光の抜けがあったので、この方角には壁や筋交いを設けず、すべて窓にする計画にしました。特に北東の方角は眺望が期待できたので、この部分の抜け感をさらに高めるべく、隅柱を抜きました。
この窓配置にあたり、構造の検討を十分にしてもらい、上記の仕様であっても通常の建物より強度が3割増しとしています。
窓には出窓カウンターを設けているので、プランターを置くなど様々な使い方ができますし、上部枠にはハンガーが掛けれるように溝が彫ってあるので、梅雨時の室内干しにも対応しています。さらに、この出窓部分を作るに当たり、サッシ枠やロールブラインドを隠せる工夫も兼ねそろえているので、窓周りがすっきり見えるようにしました。
階段は直線階段とし、上部にはトップライトを設置しました。
階段を照らすだけではなく、階段と一体化しているLDKの明り取りとしても重要な役割を果たしています。このトップライトはクローゼットにも繋がっているので、1つで2つの部屋を照らしており、ローコストにもなっています。
トップライトからの光が階段に落ち、プラン的に暗くなりがちな階段横の中廊下にも十分光を照らすので、1階も十分明るい空間となりました。階段下は1階のトイレを収め、無駄なくスペースを活用しています。
2階のプランを固めつつ、同時に1階のプランも進めます。
玄関には天井まである2.6mの特注木製ドアを設置し迫力あるエントランスを演出し、靴箱は長さ約2.4mあるので十分な収納力があります。靴箱以外にも玄関横収納があるので、ゴルフバックやベビーカーも収納できます。細長くシャープな窓と間接照明がエントランスの雰囲気を引き締めています。
十分な光が入る1階東側には、主寝室と将来2つに分けることができる子供部屋を設けました。間接照明を設定しているので、夜は柔らかな光を提供します。
階段横は3畳の和室を設け、客間としています。
和室前には、2階のせり出しによって作られる約6畳のドライスペースがあるので、雨の日の外干しの取入れなどにも使えます。
この3畳の和室ですが、狭く見えないように色々な工夫をしています。玄関横の収納の高さを押さえることでその上にスペースができ、裏側の和室の押入れを確保したり、畳下はすべて床下収納としたり、階段の下を小さいながらも床の間とすることで、コンパクトな和室ですが、広がりのある空間となりました。
これらの内部をまとめる外観は、コントラストのはっきりした配色としました。
白のサイディングを基調に、グレーブラウンの塗り壁を採用し、木製ルーバーが玄関周りのアクセントとなっています。この木製ルーバー内にステンレスのプレートを埋め込み、その中にポスト、インターフォン、表札を内蔵することで、スッキリしたファサードとなりました。
施主様のお子さんが、自分の子と誕生日が近いということもあり、様々な点でとても分かり合えながら計画を進められた事や、田浦建設株式会社様がかなりの精度を求める計画に対応してくださった事など、すべての点でスムーズに工事が進められ、クオリティーの高い建物となりました。
本物件にかかわった皆さんにとって、いつまでも良い家であってほしいと思います。
(写真:森本大助 一部:オオタデザインオフィス)
この家に住み1年経ちましたが、とても満足しています。
設計をお願いしてから何度も打ち合わせしましたが、毎回打ち合わせ内容を記録して手渡してくださったり、保留にしたことにも一つ一つ調べて応えてくださったり、とても丁寧に対応してくださいました。 また、細かなことでも一つ一つ確認・連絡して頂きました。 私達素人では分からない事もありましたが、太田さんに任せたら大丈夫という信頼と安心感がありました。 見た目のデザインだけではなく、私達が住みやすいようにとこちらの要望をよく聞いてくださり、たくさんの提案をして頂きました。 また予算との兼ね合いも一緒に考えてくださいました。 打ち合わせの時間もとても楽しかったです。
建築が始まってからもよく現場に出向いてくださり、工務店の方とのやり取りをしてくださり安心できました。 住み始めてからも、半年後・1年後点検も丁寧にしてくださいました。
お人柄もよく、お互いのプライベートの話でも盛り上がりました。
シンプルでかっこいいデザイン、横一面に連なった窓からの景色と光、生活しやすい動線、無駄がなく掃除しやすいところ・・・とても気に入ってます。
太田さんに設計をお願いして本当によかったです。 私達の夢を叶えてくださりありがとうございます。
兵庫県宝塚市 H様 |
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